3月31日
BBBBのkooさんの卒業ライブが渋谷BYGで行われたこの日。
風味堂が活動再開後の初めての全国ツアーのファイナルを名古屋で迎えたこの日。
いろいろ行きたい衝動を抑えて・・・
kenの、最後のピアノの発表会でした。
ピアノの弾ける男子はかっこいいよね、って5才頃にワタシがムリヤリ始めさせたピアノ。
せめて小学校卒業するくらいまで続けて欲しいなって思ってたけど、いろいろ忙しかったり、練習がイヤだったり、うまく弾けなかったらワタシが怒ったり、、、、、で、やめちゃうことになりました。
楽しく続けさせてあげられなかったこと、ワタシの責任だなと思います。
あと、どうしても許せないのは、kenのことでダンナと口論になったとき、ダンナがkenに向かって「おめぇ、まだピアノなんか習っとんか」って言ったこと。
これがきっかけで、kenは「もうやめる」って口にするようになった。
大人に、父親に、そう言われたら、kenにどうにか頑張ってでもピアノを続けるという選択肢は無くなるわな。。。。
でもせめて、せめて、大きくなって違ったカタチで音楽に触れることがあったら、そのときに「ピアノが弾けてよかった」って思えてもらえたらいいな。
何度も書いたかもだけど、風味堂のワタリさんはお母さんがピアノの先生で、小さい頃お母さんからピアノを習っていたけど、友達から「男のくせにピアノ」とか、からかわれたりしてイヤになってやめちゃって、でも大学生の時にジャズピアニストのオスカーピーターソンがピアノを弾いてる映像を見て「かっこいい」と思い、もう一度、自宅にあったピアノを弾き始め・・・それが今や風味堂と言うバンドのピアノ&ボーカルになっちゃってるわけです。
ワタリさんのお母さんは風味堂のメジャーデビュー前に亡くなってしまったけど、ワタリさんが子どもの頃の「君」に宛てて書いた手紙が、「ママのピアノ」という曲です。
今のワタシの気持ちそのままの唄です。
ただひとつ違うのは、ママはピンピンしてることだけ^^
だから、kenの最後の発表会にはこの曲をソロで弾こうと、先生にも話して練習しておりました。
ただ、目標はkenの6年生の冬頃の発表会・・・だったので、急遽1年早まってしまい、かなりあわてました。
そして、なんとか仕上がりかけたある日・・・といっても、発表会まで1週間切ってましたが。
車の中で何度もリピして聴いていた風味堂CDの「ママのピアノ」。
それに合わせてkenが歌い始めた。
小さい頃から何度も聴いている曲。
「ken、発表会でお母さんが弾くとき、一緒に歌ってや。」と、咄嗟に言ったら、当然「いやじゃーー」と。
まぁ、そうだわな、、と思ったら、
「ただではなぁ・・・・」と。
えっ?何か交換条件?と聞いてみたら、「PSP買ってくれるんなら」って。
はい、母さん、その提案に乗りました^^
だって、この曲は歌詞があったほうが絶対伝わるから!!
ただ、その後家に帰ってピアノと合わせてみると、、、kenはCDも、ワタシが弾くピアノもいやってくらい聴いてるので、唄をピアノに合わせることは大丈夫。
ただ、唄が入るとワタシのピアノが前にも増してガタガタ。
「ムリかな・・・」「ムリじゃろ」みたいな会話が繰り広げられる。
ただ、一度言い出したことを諦めたくない、やる前から諦めたくない、そんな姿をkenにだけは見せたくない。
先生に電話で相談したら快くOKしてくれたけど、発表会まで一週間を切ってて、もうレッスンもない。
当日のリハーサル、ワタシたち母子に与えられた時間は10分。
ママピの一番苦手なところからリハ。
そしてガタガターー。
でも先生は「憲伸くんいい声で歌ってるし、すごく感動するよー。」って言ってくれたけど、ワタシついつい「ダメだーー、やめちゃう?」なんて言ってしまう。
そしたらkenが「やめよう、やめよう」って言い出す。
しまった!!って思って撤回。「いやいや、ごめん。つい弱気なこと言ってしまった。やるよ、間違えてもいいからやるよー」って言ったけど、kenのテンションがガタオチになってしまってる。
そこから、二人で「やる」「やらない」の争い。
あと、ワタシは、ワタシのピアノの横に椅子をひっそり並べてればいいかなと思ってたけど、マイクの関係で、ステージ中心にバーンと立つか座るかじゃないといけないっていうのも、kenの恥ずかしさに拍車がかかったのかな。
もう、これ以上無理強いして、kenが歌うことも音楽も嫌いになったらいけないと思って、直前に諦めました。
kenの出番の次がワタシの番だったので、kenの出番前、二人で舞台袖にスタンバイして、、、
「長い間ピアノがんばったね」ってkenの頭をなでながら言ったら、ワタシ号泣。
その後、kenのピアノを聴きながら号泣。
その直後にワタシ演奏、、、緊張と号泣からの興奮とでミスタッチ連発しちゃったけど、まぁいい。いい想い出。
kenが弾いたのは映画もののけ姫の中から「アシタカせっき」
久石譲さんの作品です。
これはkenが弾いたのとはちょっとバージョンが違うけど。
kenはkenなりに力強く弾けました。
ミスタッチはあったけど、途中練習が全然すすまなくてどうなることかと思ったけどそれを考えたら上出来。
それに、何ページもある楽譜をミスタッチなしで弾くなんて・・・どんだけすごいことか、この度ワタシも痛感いたしました。
例年通り、連弾も♪
今年はディズニーシリーズで、ワタシたちは「小さな世界」
これが一番うまくいったかも~♪♪
終演後、先生がステージで少しお話してくれました。
「今日はお母さんがピアノを弾かれましたが・・・・」と。
「ママのピアノ」に込められた唄の意味もお話してくれました。
ここでまたワタシ号泣。
この日は、孫の最後の発表会と言うことで両方のおばあちゃんが来てくれてましたが、ワタシもママに褒めてもらえました。
「上手になったね。子供の頃は全然練習しなかったのにね」って。
はい、kenと同じく、ピアノが嫌いで、全然練習しなくて、中学でやめてしまいました。
それが、今こんなふうにピアノで好きな曲を弾いたり、息子と同じ舞台に立てたのも、あの頃ピアノを習っていたおかげです。
これからは二人とも、好きな時に、ピアノに向かえたらなと思います。
ダンナも、「ママのピアノ」のCDを聴いてみたいと言ったのも大きな進歩。
ちなみに、PSP・・・歌わなかったけど、ちゃんと買いましたよ。
最後の発表会のドタバタの想い出に。
最後に、「ママのピアノ」の歌詞を。
『ママのピアノ』
ありふれた毎日のくらしの中で
いつも探し続けてるモノがあるんだ
たとえば君の瞳に映る大切なモノ
明日の遠足とママのぬくもり
何も感じられぬある晴れた日曜日
たったひとつ見つけた君と同じ心
そういえば君はまだ嫌いだったけれどね
ピアノ。これだけが僕のタカラモノ
遠い遠いあの日の君にまた出逢うために
君への想いをメロディーに僕はピアノを弾くよ
誰もが大人になると失う君の笑顔
少しだけ取り戻すことができるのなら
はるかな時を超えて君と話をするのさ
セピア色の風景がまたキレイな色に染まるまで
君の大好きなママは
僕に夢というタカラモノをくれたんだ
だから毎日弾きつづけてるんだ
今はもういない
ママのピアノ・・・